ハイ、そういうわけでMGS2のクリア後感想です。
ゲーム部分にもイロイロと不満はありますが、主にストーリー。
特にシェル2クリア前後から話がむちゃくちゃになってきます。
とりあえずこれから行きますか。
なぜ今回の主役はソリッド・スネークでは無いのか?
今回からの新規ユーザーはともかくワタシのように前作からやっている人間にとっては
MGS2とは前作にエンディングのラストに突如登場した
「ソリダス・スネーク」との完全決着だったわけです。
初期の情報公開では前作で「ソリダス・スネーク」の腹心であるオセロットが登場し
だれもがMGS2はソリッドvsソリダスと思っていたのですが、
発売直前で雷電登場。
しかもストーリーが半々ならまだしも、1:7くらいの割合でほとんど雷電編。
これには前作からのファンは皆、腰砕けました。
しかし、別に雷電に魅力がなかったわけじゃないんです。
むしろ刀を構えたイラストから前作の忍者を彷彿させ、
刀使えるのならまあいいか。などと思っていたら、
刀が手に入るのは終盤。ホントに終盤。
大量の雑魚の殺戮とラスボス相手にしか使えないという不満。
その上、刀の操作性最悪。(軸ズレがひどいし、雷電のモーションがへっぴり腰)
しかもこの雷電。ローズという恋人がいるのですが、コイツ最悪。
FF8のリノアに嫌悪感は抱きませんでしたが、コイツはマジ最悪です。
何かにつけてかまってよコールは出すし、自分は美人だからうんたらかんたら
セーブの度に口げんかする雷電とローズ。・・・・勘弁してください。
夫婦げんかは犬も食わないんです。
前作のメイ・リンはセーブの度に格言とプレイ中の注意など促してくれる程度でした。
ちょっと煩わしく感じたけど、イヤって程ではなく。っていうかメイ・リン萌え
で、雷電が登場する折り、小島監督はこう言ったわけです。
「スネークの活躍する姿を外から見て欲しい」っと。
結局スネークの活躍が確認できたのはエマの援護狙撃と雑魚の大漁殺戮の時くらいで
別に雷電とスネークを分けた意味なし。(断言)
正直雷電の存在理由は「ソリダス・スネークの息子」の一言であり、
他のすべてのファクターはソリッドスネークに置き換えられても全く問題がありません。
なおかつ、このスネーク。終盤はおいしいところばかり持っていくというユーザーに対する暴挙。
ゲーム序盤から因縁がかっていたオルガとユーザーの知らないところで戦闘し和解。
当面の敵組織「デッドセル」のリーダーと勝手に一騎打ち。しかも負けてるし。
最後は覚醒したリキッド・スネークの乗ったメタルギアを追って海にダイビング。
しかし、その経過どころか、結果すら明らかにせずにエンディング。
さらにもう一つ、エンディングで「オルガの子供はオレが助ける」と去っていくのですが、
ソコまで持っていきますか、ソリッドスネーク。
この辺もクリア後にプラント編スネークバージョンがあれば文句無いのですが、それは無し。
これはコナミの戦略でしょうか?後付け別バージョンで出てくる気がします。
結局のところ今回の主人公雷電はスネークに食われっぱなしでした。
説得力と魅力とバックボーンの無い敵キャラ群。
前作から登場していたオセロット、ソリダス(名前だけ)はともかく
今作登場の不死身のヴァンプ、幸運の女神フォーチュン、爆弾魔(名前忘れた)
爆弾魔はただのデブ。
結局敵ボス格はヴァンプとフォーチュンくらいあとオルガか。
ヴァンプ
不死身で超肉体の持ち主という設定なんですが、
なぜ不死身なのか(眉間の銃弾食らっても平気)の描写はなく、
胸に十字架が埋まっているというくらいで科学的根拠は無し。
の割にはいざバトルになると普通に撃ったらダメージが入るという芸の無さ。
せっかく不死身の〜という設定を使うんだからなぜ不死身なのか?
どうすれば倒せるのか?そういうプロセスをきちっと踏んで欲しかったです。
まあ、もっとも今回完全に死んだと決まったわけじゃないですけどね。
フォーチュン。
コイツは撃っても銃弾がよけていくというトンデモなヤツで、実際雑魚兵士の弾は当たりませんが雷電戦だとスキを突いて撃てばなぜか当たります。
弾が当たらない仕掛けは小型の電磁波発生装置が強力な磁界を形成して弾をはじくというなんともマユツバな技術のオンパレード。
ただ、最後は無数のミサイルを弾くという奇跡を起こし死んでしまいましたが。
此奴とは顔見せ程度に戦ったくらいでスネークにおいしいところを持っていかれましたけどね。
オルガ。
わき毛の女です。(←徹底的リアリティの追及の一つの結論らしい)
この人は特にどうということはないのですが、忍者の正体が彼女なのは驚きました。
しかし、最終決戦時なぜ忍者の格好で現れなかったのか?
忍者スーツならあんな犬死にはしなかったはずです。
前作の忍者グレイ・フォックスのごとくしぶとく抵抗して欲しかったなあ・・
徹底的リアリティの構築と徹底的な破壊。
御存知の通りMGS2は徹底的なリアリティの構築に努めています。
銃はハンドガンとかそういうふうにわず、わざわざM-9とかSOCOMとか専門用語だし。
偵察機もサイファー、ヘリコプターもカサッカなど、
徹底して汎用語を使わずにその世界に没頭させます。
そして破壊。
ゲームのレクチャー的な会話はまあ良いのですが、絶対に許せないセリフが二つあります。
〜雷電が刀を受け取ったシーンで〜
スネーク「銃弾が切れたら俺のをやる」
雷電「アンタのはどうするんだ?」
額のバンダナを指さし
スネーク「無限バンダナだ」(・Д・)ハア?
えーっと、ちょっと解説を加えると、無限バンダナというのは前今作ともに出てくる隠しアイテムで、銃弾が文字通り無限になる裏アイテムです。
科学的根拠も何もなく、実際の世界ではあり得ないアイテムなんですが
それをストーリーの中のイベントシーンに持ち込んだという暴挙。これが一つ
〜最終決戦時、メタルギアREYのミサイル照射をくらって〜
雷電、スネーク、リキッド、フォーチュンに向かって一斉にミサイルが放たれるのですが
これをフォーチュンが全身全霊をかけ、叫んで全弾を外すというシーンなんですが。
これにスネークが一言。
「・・奇跡だ・・・・」(・Д・)ハア?
よく奇跡という単語は使われますが、ことリアリティを追及するメタルギアの世界では許されない一言だと言えます。
海にのまれそうなところ奇跡的に助かったとか、そういうのとは次元が違います。
この二つの一言が丹念に構築したMGSの世界観を破壊させるに十分な一言だと思います。
ちなみにコナミの公式HPではメタルギアは2で完結するなんてコト書いてますが、
全然解決していません。
オルガの子供を助けないといけないし、「愛国者達」との決着もついていません。
エンディングからどうも雷電は今回きりっポイので次回からは是非スネークがメインで。
まあプラント編に文句タラタラの自分はタンカー編で敵兵おちょくって遊んでなさいってコト。
おまけ
結局スネークの目まい(ヴァンプとの初接触時)って何が原因だったんでしょうか?
年か?それともFox-Dieの影響?
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