:ブレイドコラム
とにもかくにも、あと3〜4時間で響鬼が始まってしまうので、気持ちを響鬼に切り替える意味でも、ブレイドの総まとめコラム行きます。 いつものレビュー時と違い、もう少し客観的なところから書くので、いつもより文面が辛辣になる可能性アリ。

:7200Kmから始まった仮面ライダーブレイド。
ラストこそ綺麗に着地したものの、やはり「ネタ」と「ブレイド」は切っても切れない関係性だろう。 出演者の滑舌の悪さから生まれた名言の数々はブレイドを語る上では無視するわけには行かない。 オンドゥルルラギッタンディスカー!! に代表されるオンドゥル語は制作側の意図とは全く別ベクトルで広がっていくものの、(OwO)(OMO)の顔文字とともに「個性」として定着した事は、ある意味良かったかもしれない。 良くも悪くも平成の中では一番「愛された」ライダーじゃないかな。

逆に言うと、どうしてもそこばかり目に付いてしまうストーリーに問題があるわけだが。

ブレイドのストーリーってのは謎の引っ張りはあまりしないで、ドンドン解答を出して、ドンドン謎を投入するスタイルだったものの、謎の大きさのわりには解答がションボリなのが多い。

ボロボロだー   → 気のせい
所長燃える    → ホログラム
睦月反転     → へたれ 
神の声を聞くのだ → 神などいない
オンドゥルルラギッタンディスカー!! → ローカストにびびりました。

'`,、('∀`) '`,、

もっとも、うちも「仮面ライダーブレイドの歌」から始まってるんですけどね(笑)

:やりようによっては… なストーリー
30話までどうにも話がぐだぐだだったのは「敵勢力」というのが不明瞭で、アンデッドが発生しては倒されるという、どうにもピンで活動しているためか、大きな敵と戦っている感じが薄かったせいもあるだろう。 伊坂編が面白かったのは伊坂が組織を用いて剣崎達に挑んだからだと思う。 もちろん、ダディの騙されっぷりも見逃せないポイントだ(笑) 同じように広瀬パパや天王路が暗躍し始めた30話以降は俄然話が盛り上がっていく。 実はココのターニングポイントでメイン脚本家が交替しているわけだが。
まあそれだけに天王路にはラスボスであって欲しかったんだけどね(その後最終話に続くって感じ)

バトルファイトの正体に気がついたアンデッドが徒党を組むとか(ギラファ)、頭のいいアンデッドが他のアンデッドを上手く利用してライダーを陥れるとか(オーキッド)、人間に協力するふりをしてアンデッドを封印していくやつとか(ウルフ) せっかくの要素として出てきているのに妙に消化不況だった連中をもっと盛り上げて欲しかった。  バトルロイヤルなんだから複数の組織が入り乱れる構図が欲しかったんだよね。 序盤はシンプルでも良いけど中盤はもっと複雑であって欲しかった。

下級アンデッドも封印されるだけで扱い悪いしね。 あれでも種族の代表なんだから主義主張があるだろうに(笑) 普通の怪人とは違うところを見せて欲しかったよ。

まあ、それもこれも含めて「ブレイド」なわけなんですけどね。
やり方次第では名作になりえたかもしれないのに非常に惜しいなあと思うわけですよ。

:ザ・設定殺し
仮面ライダーで用意された設定が使われないことは良くあることなんだけど、今回も多かった。 主にカード(;´Д`)  龍騎のようにはじめからカードを所持しているわけではなく、物語の途中でドンドン増えていくわけで、見てる側としては使って欲しいわけですよ。 カードのために話は作らなくて良いけど、戦闘描写の工夫という意味でもカードはドンドン使って欲しかった。
特に特殊効果が面白そうなカテゴリー10を使ったのは睦月だけって…
TIMEあたりはブレイドの戦い方が変わりそうなカードなだけにホント残念。

同様に13枚カードがあるのに3〜5種類の技しか使わなかったのは勿体ないとしか言い様がない。 もっと色んなコンボが見たかったし、ブレイドKフォームに「テンペストクラッシュ」というキック技があると番組終了後に知ってひっくり返った。 何で使わないんだよー。


:ネタがオフィシャル化するブレイド
さり気に面白いのは、面白半分でネタにしている要素が番組公認のネタになっていくというのは凄い。 凄いというか面白かった。 もちろんこっちの声が届いたというよりは現場でもそう思っていたということなんだろうけど(笑)
栞の怪力設定や、始のロリコンとか。 最近ではカードのセリフで烏丸所長が「だが私は謝らない」だったのが大爆笑でした。 こういうの妙に嬉しいやね。


:残されし謎
いろいろと明らかになりながらも結局消化不良だった謎もいくつか。
その辺をピックアップしながら可能なかぎり検証してみましょう。

ボードストーン
物語中盤から烏丸所長がつきっきりだったコレ。 モノリスとは別物だとは思うけど、結局あれはなんだったんでしょうね。 調べた所長が「神などいない」と結論づけたので、前回のバトルファイトの一部始終が描かれていたんじゃないかと思う。 多分書いたのはヒューマンアンデッド。

統制者
=神ではない。 恐らくこれは確かで、生物の闘争本能の塊が具現化したというか、具現化させた何かが作り出した偶像。 実際はシステムだけの存在で、バトルファイトを円滑に進めるだけで機械的に戦いを処理しているモノだと思う。 だからこそ、イレギュラーであるケルベロスや、剣崎ジョーカーが認められたんだと思う。 言うなれば精巧にできた偽札が自動販売機で認識されたようなもの。
なので、VS統制者というのは存在しない戦いなんだよね…

ヒューマンアンデッド
これは完全に消化不良だ。 まずどうやって勝ち残れたか自体が全く不明。 これはもっと物語に絡む要素だと思っていただけに拍子抜け。 同様にジョーカーに無抵抗に封印された理由というのも今一つ釈然としない。 ジョーカーの懐柔というのはバトルファイトの連鎖を止める唯一の方法なんだろうけど、なぜそれを思いついたかという経緯が全くの不明。 ココはもっとしっかり描写して欲しかったですよね。 ラスボスはヒューマンアンデッドだと思ってたんだけどなあ。

アルビノ
これも完全に謎ですよね。 BBSで出た「バトルファイトが異常終了したときに発生するもう一人のジョーカー」という説が非常に面白かった。 この辺は謎本が欲しいところです。

:仮面ライダーブレイドはこの青年の成長とともに成長した番組だった。
それが49話を振り返って、剣崎一真に対して思ったこと。
序盤の剣崎君が弱く、周りに惑わされているときは番組自体も押しが弱く、どうにも迷走している感があったけど、戦う決意をし、人間的に成長したと同時に番組も方向性が定まったのか面白くなっていった。 そして剣崎君が我々の前から旅立ってしまうと同時に番組も終了を迎える。 そう考えるとやはり剣崎君は最初っから最後まで主人公だったなと思うわけですよ。

:ある意味奇跡のキャラクター橘朔也。
騙されオモシロキャラとして定着してしまったダディ。 番組開始前にこんなキャラになると誰が予想しただろうか(笑) クールな傭兵的な仮面は速攻で剥がされ、ヘタレ満開のキャラをさらしてしまいながらも、見た目と態度はカッコイイというアンバランスさがカッチリはまったというのが橘朔也。
このキャラは作ろうと思って出来るキャラじゃない。 龍騎の朝倉やファイズの草加君なみの完成度を誇っているといえよう。 もう何をしても許されます。 最強の癒しキャラ。

:TV版では勝ち組 相川始。
始はまあまあ予想通りのキャラと成長をしたライダーじゃないでしょうか。 惜しむらくはアンデッドであることをもっと引っ張って欲しかったところである。 むしろ顔芸に代表される中の人の演技力が予想外な面白さを出していたと思う。 鯛焼き名人アルティメットフォームとか(笑)
天音ちゃんとお幸せに。  といってもあのカップルは最終的にどうなるんだか。

:まさに予定調和 上条睦月。
恐らくは三原化するであろうと予想されバッチリ当たってしまった睦月。 まさかダーク睦月でもよわっちいとは誰も思わなかったかもしれないけど(笑) レンゲル自体もパワーアップ無しとあまり恵まれませんでしたよね。 でも人生としては他のライダーに比べて圧倒的に勝ち組なので気にするな!

:そんなわけで。
相変わらずとりとめもないコラムでした。 イロイロ言ってはいますが、一年間応援し続けたブレイドは大好きです。 でないとこんなことは出来ないしね。 これでブレイドに関する文章は書き納めです。
さあ明日から響鬼だ。 これはコレで楽しみです。 全然情報入れてないけどな!