:劇場版仮面ライダーカブトGOD SPEED LOVE

ネタバレ全開でお送りするので、見てない人はとっととクローズボタンをプッシュだクラーク。

ハイ。

端的に言うと、今年の劇場版は「エピソードゼロ」というべき内容でした。
そういう意味では、脚本が井上氏でなく米村氏だったのは当然。 シナリオギミックの根底に関わる話だったわけなので、メインライターが書くわけだし。 話そのものは割かしストレート。 セリフがポエマー米村全開って感じでした(笑

冒頭でエピソードゼロとは書いてますが、実際のところエピソード-1か-2くらいだと思うんだけど、その辺の事は後述。 とりあえず恒例の一言ツッコミから要点まとめ。

・カブトエクステンダーが万能すぎてワロタ、飛ぶし、ダクトを直角走行するし、大気圏突破するし。
・東京タワーがひんまがるほどの衝撃だったのに意外と住宅は普通に残ってるのね。
・文明レベルがチグハグな感じ。 もっと世紀末的なイメージがあったんだけど。
・お金があれば北斗の拳のような雰囲気が作れたのかなあとか思う。
・サソードは声のみ出演。 これはこれで本編に関わる意味を持ってると思われ。
・ザビーは矢車。 TVでも天道に会わなければ矢車のままだったろうからこれは順当ですね。
・影山はトルーパーその1で頑張ってると思われ。
・思ったより性格に変化の無かった風間。 飄々とした性格は7年前には固まってたのか。
・今年の劇場ライダーは、全員魅力的なんだけど、あと一味欲しかった。
・大和がZECTに忠誠を誓う理由、織田が離反して目指した物、武蔵は・・・まあ人間的なところは無くても良いか。 ワームだった方が面白かったかも。
・ネオゼクトはシンプルにゼクトのカウンター組織(エゥーゴみたいなもん)で良いと思うんだけど、もう少し具体的な活動風景が欲しかったですね。 思惑はどうあれ、ゼクトの治安維持にそれほど問題は見られないし(まさに外道な行動とか) ネオゼクトも義賊的な側面があったわけでもない。
・それが梯子計画で権力欲に傾いていき、崩壊していくと言う流れが欲しかった。
・「うわああ!!」「ライダーキック!」と絶叫系の天道。 別人かと思ったよ。
・次長課長はいらんだろう・・・唯一の笑い所だけど。
・ドレイク哀れ
・エレベーターいらねえんじゃね!?
・ケタロス戦でバックルを一瞬戻したのはライダーキックで壁を破るためだったのね(プットオンするかと思った)
・無重力表現は微妙だったかな。 人工重力を発生させてるわけでもないし。 プラネテスのような無音演出とかいれれば雰囲気違ったかも。
・「ねずみが一匹・・・」 「スチャ(眼鏡を外す)」 これだけでキャラを再現できてるって凄いな。
・コーカサスの迫力が異常。 ちょww次郎さんww!
・しかもあのガタイで消えます。 ちょww次郎さんww!
・ヘラクスは・・・うんまあ噛ませってことで。(あれザビーは!?)
・チェンジ・ビートゥ!チェンジ・ビートゥ!チェンジ・スタッグビートゥ!
・ハイパークロックアップの能力は時間逆行。 時間加速するクロックアップに対してマイナスがかかるので、クロックアップした相手に対しては時間停止能力として働くのね。
・実力で完全に負けてるので、どう打開するのかと思ってたけど、
禁断の秘技、ライダー宇宙投棄。 天道君マジ外道。
・7年前のお仲間に会わせてやる、ちょっとした冒険だな。
・ベルト付けてライダーパゥワー!!
・今年も去年からのゲストは無し・・・ショボーン

と大体このくらいかな。 何点か外してる部分は考察交えでこれから追っていきます。

カブトの物語はループストーリーである
まずこれは確定。 7年前を起点にループしているが、映画版が1週目で、TV版が2週目ではないと思う。 なんせ隕石落下時の状況がTV版とは全然違う上に、ひよりの母親の形見も違う。

完全な推察だけど、TV版のカブトは5週目以降、劇場版のカブトはTV版の3週目以上前だと思う。
判断材料は、天道とひよりの隕石落下時の状況(天道の服装も違う)
ひよりの母親の形見の差異、ハイパーゼクターの所在と開発理由の不明さ
35年前のマスクドライダー計画、神代剣の存在。

簡単な年表は以下。

一週目
隕石落下→海干上がる 仮面ライダーカブト開発(他は不明) 絶望の未来を無かった事にするためにハイパーゼクターで時間逆行(カブトのみ逆行)

二週目(劇場版)
時間逆行してきたカブトだが、ハイパーフォームでも隕石を止められず、隕石落下→海干上がる 同時にカブトのベルト、ハイパーゼクターをロスト。 ベルトの所在は不明だが、混乱の時代なので紆余曲折して天道の元に。 位相差空間から呼び寄せた隕石と共にカブト時間逆行。

三週目
TV版に近い流れで話は進む(エンディングロールはTV版ではなく、劇場版直後のカブトの世界) 終盤の理由こそは不明だが、何者かがワームの幼体と共に35年前まで逆行する。(ガタックかもしれない)
記述追加。 エンディングの平和振りを見るに、もしかしたら、この世界は2週目天道が隕石撃墜に成功し(破片は降ったが)ワームが発生しなかった(目覚めなかった)世界かもしれない。
そして、ワームの卵、カブト変身セット、ハイパーゼクターを発見した誰かが35年前に巻き戻す。


四週目(1972年〜)
マスクドライダー計画始動、ワームの研究も同時に開始される。(おそらくは神代はこれに関わってる) ひよりの母親の形見が変化。 天道とひよりの血縁もこの先無くなるのかも?
隕石は止める術が無いので、劇場版と同じ流れで地球存亡の危機→隕石呼び寄せハイパークロックアップで7年前に時間逆行
ちなみにこの場合、加賀美パパは巻き戻してもらわないと都合が悪いので、意図的に天道に時間を巻き戻させたと思われる。

五週目(TV版)
冒頭は劇場版の最後とほぼ同じだと思うが、天道(大)が天道(小)にベルトを渡すタイミングが異なる。 天道(大)カブトハイパーでひよりを救出し、(小)にベルトを渡しに行く。 天道(小)ベルトを得てから、樹花を助け、ひよりを助けに行く。 この時、ひよりの両親がどうなったかと言うのはこれからの話だろう。 ひよりの記憶も曖昧なのでちと考察が難しい。(傍にいる発言は天道(小)の言葉だと思うが、ひよりはカブトハイパーに言われたと思ってるし)
余談ではあるが、この場合5週目にはカブト変身セットが3セットあることになる。
35年前のベルト、7年前のベルト、現在のベルト。 28話のハイパーカブトはそのどれかだと思うんだけど。

まあざっとこんな感じ。 一週目は無くしても良いかもしれないけど、そうなるとハイパーゼクターの開発理由がよくわからない事になる(ゼクトとしては時間逆行アイテムを開発する必要は無い)ので、時間逆行を必要とする一週目があったとしたい。
それなら劇場版で天道がハイパーゼクターの存在を知っていた事に理由も付くし、元よりカブト用に開発された物ならば、コーカサスがハイパーキャストオフせず、カブトのみHCOする理由もつく。

と、自論をベースに話を進めさせてもらうと、TV版の鍵はやはり4週目の35年前のマスクドライダー計画になって来るでしょう。 3週目からやってきた何者かとパパが結託。 ここまでは良い。
ただ、4週目は1999年に隕石を止めてくれるカブトは現れないので、巻き戻り前提の計画。
あえて巻き戻らせた5週目がパパ達にとっても本番なんだと思う。

謎の存在となった妹
天道と樹花は血縁じゃない可能性は高いですね。 天道総司と言う名前そのものも偽名である可能性もある。(名付け親はおばあちゃん) 妹を大事にする、ひよりを守るというのは、歴代天道総司に受け継がれてきた至上命題でもあるわけだ。 ひよりについても謎とシナリオギミックが仕込まれてるだろうから、この時点で結論はまだ出せないか。

マスクドライダー計画と神代剣
二週目(劇場版)には登場しなかった神代剣は、当時マスクドライダー計画が存在しなかったためにいなかったのかも。 もちろん、コーカサスに「俺は決闘でも頂点をふじこ」って感じでやられてしまった可能性は多分にあるけど。 劇場版に出てきたワームが擬態しなかったのも気になるんですよね。 単にカットされただけなのか。 後付けされた能力なのか。

とまあ、あーだこーだと考える身としては、かなり色んな考察ができてかなり面白かったです。
話もまとまってましたし、平成の映画の中では一番良くできてたかな。
もう少しの予算と、尺があれば・・・ DC版でどういう補完がされるかは楽しみですね。

装着コーカサスでないかなあ、次郎さん体型で。
考察見て、俺はこう思うよ!って人や単純に感想を叫びたい人は特設スレへどうぞ。
→ e-flick.net 劇場版仮面ライダーカブトGOD SPEED LOVE感想スレッド

あと、ほとんど死んでるさん感想マンガが面白かった。 誇張無しなところがこの映画の凄いところだと思う。

オマケ、ボウケンジャー
最終決戦を前にハブられるシルバーマジカワイソス
つうかチーフはたまには人の言う事を聞くべきだと思うなあ。
あのマイペース振りがチーフなんだけど。
ボウケンパパは、スプリガンの御神苗隆を彷彿させるバイタリティの高さで素晴らしかった。