ハイ、というわけでネタバレ版の劇場の仮面ライダー龍騎です。 TV放映中に最終回を描くという前代未聞の映画であり、ある意味大挑戦。そして自信があったわけですが、 内容的にどうかというと、「やはりココまでしか描けないよねえ」という感じでした。 現時点で謎となっている部分、「優衣とモンスターの関係」「士郎兄さんの本当の目的と存在」 この辺が明らかになった反面、「真司と優衣の関係」や「裏真司について」「ミラーワールドのライダー」など 変に複雑になってしまった部分もさもありな。 特に「裏真司=龍牙」は本編の方でもかなりのキーパーソンになっており「映画だけの出演」というのは 無理っぽい気がします。 逆に言うと映画の設定で行くと龍牙無しでは仮面ライダーの存在自体が無くなりかねません。 代わりになるライダーが現れるのか（今のメンバーならオーディン？）どうなのか今後を楽しみにしたいかと。 さて、その龍牙ですが、ただの黒い龍騎というだけではなく「非常に強い」 まあ偽物がやたらと強いのはある意味セオリーでもあるのですが、龍牙の強さというのは「上手い強さ」 ライダーバトルの肝である「カードの使い方」が非常にうまくカッコ良かったです。 ファム戦でのカード半差しの状態で数発殴る蹴る→ファムダウン→背を向けてバイザーを上げる→「アドベント」 →ブラックドラグレッダーが上空より強襲（これが結果的にファムの命を奪うことになる｝ と、非常に(・∀・)ｲｲ！感じの戦闘を展開してくれました。 普通どうしてもバトルがストップしてしまう「カードを引く」→「ベントイン」がとてもシームレスに展開。 今後のTVシリーズでも活かして欲しいところです。 さて、もう一人の劇場オンリーのライダー、ファム。 能力的には平均的なライダーで、ファイナルベントはモンスターがはね飛ばしたモンスターを切りまくるという技。 とりあえず、「モンスターに乗って突進」じゃなかったのはホッとするところです。 しかし、この技って複数の相手に対して有効な技であってライダーバトルではどうなのか・・ 王蛇のダバダバキックみたいに斬り付けまくる技になるんでしょうか？ 姉を朝倉に殺されたことがキッカケでライダーになり、王蛇を目の敵にするものの、 朝倉には全くかなわないという困ったちゃんでした。 北岡先生の反応を見るかぎりでは、北岡先生が朝倉の弁護を担当した事件というのが どうもファムの姉が殺された事件だと思われます。（犯行理由はイライラしてたから） てっきり結婚詐欺の被害に遭ったのかと思いましたよ、北岡先生。（実際にあってるかも） さてその北岡先生=ゾルダ先生ですが、今回は全く良いところ無し。 助けたファムに刺されるわ、エンドオブワールドで誰も死なないわ、 とうとう血を吐くわ、正直ゴローちゃんの100万ドルの笑顔くらいしか良いところはありませんでした。 しかしゴロちゃん、先生の変身を見るのがそんなに嬉しいですか？(;´Д｀) 結果、北岡先生はカードデッキを放棄してバトルから脱落。 理由は「馬鹿馬鹿しくなった、残りの余生を楽しんで生きるよ」と言うことですが、 本当の理由は狭い通路で直線上に王蛇、ナイト、龍騎が並んだ状態の絶好のEOWポイントで 相手のガードベントすら出させずにほぼ直撃させたにも関わらず、決定的なダメージが与えられない。 →「つか、これで誰に勝てるっちゅうねん」という辺りが本音なのではないのかと。 もう一人の扱いが悪かったライダー王蛇。 いつものキレのある朝倉セリフはあんまりなかったですね。せいぜい 「甘いな、死ぬぜ、オマエ」という素敵な倒置法のセリフくらいで 初公開のファイナルベント「ドゥームズデイ」も龍牙に邪魔されるし、 モンスターはぶっ殺されるし、ブランク体になってしまうし、ファムにデッキ破壊されるし、 生身に戻って笑いながら消滅。 かなり速い段階で消えたのは意外でしたが。 この扱いの悪い、ゾルダ＆王蛇、映画では最終戦まで生き残ることになっていますが、 TV版ではどうも途中で脱落するんじゃないかと思います（ゾルダはゴロちゃんに交代） 次、ナイト。 やはりナイトの最大の敵というのは予算のようです。 予算という重力から解き放たれたナイト様はTV版のようなショボサは全くありません。 空を飛ぶ飛ぶ。飛びまくりーデスよ。 技の方も空中でアドベント解除→落下中ファイナルベント→空中で炸裂という TV版では見られそうにもない連携を見せてくれました。 苦戦するたびに子供たちに「サバイブになればいいのにー」と言われていたのはご愛嬌。 というかTV版では気軽にサバイブカード使い過ぎです。(;´Д｀) 今から約半年の期間が空いた後の話のなのですが、 真司に対して「お前に大切な人を失った悲しみがわかるのか！」というタンカを切ったところといい、 恵里の様子を見に行くことなどをしなかったところを見ると、 恵里はひょっとしたらこの時点で死んでしまっているのかもしれません。 ライダーバトルの優勝賞品は「なんでも望みがかなう」なので死んでてもOKなんでしょうけど、 何となくそういう感じがしました。 最後に龍騎。 全くのイレギュラーでライダーになったはずの真司ですが（士郎兄さんもそういってます） 必然の偶然というか、ライダー誕生に深く関わる扱いになっています。 正直、真司がそういう役回りになるのはちょっと違う気もするんですけど、まあ劇場版ということで。 ライダーバトルは相変わらず止めようとして被害に遭いまくってます。 でも、それが真司、それが龍騎。グッジョ！（エビルダイバーにはね飛ばされる所サイコー） そんなお笑い担当でもやはり主人公。最後のドラゴンライダーキックの溜めは 史上最高のカッコ良さだったと思います。普段バカやっているだけにこういうシーンが際立ちます。 最後の最後になんの前触れもなく変身した龍騎サバイブ。 まあ、物語の終盤なのでサバイブカードを持っていてもなんの不思議もないのですが、 もうちょっと活躍して欲しかったかと。ベントインすらしてないもん(;´Д｀) でもドラグレイダーに乗った龍騎はまさに「龍騎士」と言う感じでカッコ良かったス。 物語的にはナイトと龍騎がモンスターの群れに突撃して終わりという 中途半端としか言えない終わり方をしていますが、 やはりTV放映中にナイトvs龍騎の決着を描くのは無理というところでしょうか。 なんとなく、本編終了後にこの続きを春の映画でやるような気がします・・・ 全体的には非常に豪華な造りで、日本の特撮だってココまでやれるんだ！という良い見本になっていると思います。 タイムマシーン見に行くなら、龍気見に行け！