:Phase-50 「最後の力」妄想版
ここの展開あまりに頭に来たので、ちょっとだけ改変

メサイヤの議長室に鳴り響く銃声と倒れる男の姿。
倒れたデュランダルのそばに寄ったタリアを見て、彼はこう言った
「やあタリア、撃ったのは君か?」
タリアは少し間を置き
「ええ、そうよギルバート」
「艦・・・長・・・?」
デュランダルを撃ったレイは意外そうな目でタリアを見るが、それをタリアはジェスチャーで抑える
「そうか・・・、ありがとう・・・タリア」
「しょうのない人ね、ホント」
振動が大きくなる、メサイヤが月に落ちるのにそう時間はない。
「グラディス艦長!」
助けるためか近づこうとしたキラをタリアは拳銃で制する。
「貴方は行きなさい。 この人の魂は私が連れていく」
「・・!」
「レイ、貴方もよ。 行きなさい」
「しかしっ俺はっ・・・!」
レイは狼狽する。 父親というべきギルを撃った自分に生きる権利があるのかと
「貴方は明日を生きる事を選んだの、そうじゃなくて?」
「・・・」
タリアはレイの髪をなで抱きしめる
「貴方の命が長くないことは知っているわ。 だからこそ、その目で明日を見つめ、その足で世界を歩き、その手で触れなさい。 精いっぱい生きて、それから死になさい。」
その言葉はとても優しくて厳しい。 母親が子供を諭すように。
「明日を生きる、俺が・・・」
開いた両手を見つめるレイ。 その手は既に老化現象が始まっている。
「キラ・ヤマト、この子もつれていって貰えるかしら?」
「え・・」
「レイ、もし彼に戦う覚悟が無ければ、撃ちなさい。 これは命令ではなくお願いよ」
「艦長・・」
「わかりました、彼をお預かりします」
キラは覚悟を決めた。
「キラ・ヤマト、君は・・・」
「ラミアス艦長によろしくと伝えておいてね」
「はい・・そのグラディス艦長も・・」
「ふふ、貴方に心配されるほど覚悟が出来ていないわけじゃないわ。 さあ、行きなさい」
「はい」
キラは振り返り、フリーダムの元へ歩みだす。
レイは敬礼をしていた。 その顔はいつもの冷静なレイだ。
「生きます」
「生きなさい」
レイは議長室を後にした。

振動がより大きくなり、爆炎がタリアとデュランダルを包むのもそう遠くない。
「撃ったのは・・・レイだろ?・・・タリア」
「・・・やはり気がついていたのね」
「そりゃあ・・・わかるさ。 レイは・・・私の息子だよ?」
「ええ、そうね」
「そして君は・・・レイの母親だ・・・違うかね?」
「あの子には母親らしい事は何もしてやれなかったわ」
「そうでもないさ」
「そうかしら?」
「そうさ・・・」
「だといいのですけど」
そう言って、タリアは本当の自分の息子を思い浮かべ、ごめんなさいと心の中でつぶやく
「すまないね、タリア」
「ええ、本当に」
メサイヤの爆炎が二人を包み込んだ。

とまあこんな感じで。 その後レイはキラの補佐兼監視役となり兄貴と悶着があったりするんじゃないかなあと。 流石にここだけではシンはフォローできないなあ(笑)

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